1:幼児期から発症した歯列の不正は、歯周疾患の予防として矯正治療することが望まれます。 現在は、成人になってから自分の歯並びにコンプレックスをもつため、 成人の矯正治療を望む比率は高まっています。【症例1】 スケーリングを行い、染め出しによるプラークコントロールをしましたが、 患者さん本人が努力をしたにもかかわらず、歯肉からの出血がみられ、 良い結果が得られなかったので、矯正治療をしました。(図4) 矯正治療をする前は、前歯が重なっており、歯肉からの出血もみられます。 歯周ポケットも4〜5mmありました。 矯正治療後は歯肉の出血も治まり、歯周ポケットも1〜2mmに改善されました。(図5) 2:重症の歯周病になった場合、歯を支える歯槽骨がなくなり、歯を支えることができません。 そのため、歯に傾斜や移動などの歯列不正が起こり、前歯が飛び出したり、 前歯が開いて審美性が悪くなります。【症例2】 【症例3】歯周病の治療終了後、審美性の回復のために歯の一部を削って、人工の歯を作り、 歯が再び移動しないように、人工の歯をつなげる方法が一般的です。(図6、7) 【症例4】歯周疾患により、歯が移動をした場合には、【症例4】のように、歯にブラケットを装着して、 ワイヤーで移動する固定式矯正装置を使用して、歯を正しい位置に治します。 矯正治療は、歯周組織を再構築するのですから、歯周疾患の治療をしないで、 矯正治療することは、歯周疾患をさらに重篤にする危険があります。 たとえば、歯の周囲の歯槽骨の吸収が歯の根の2分の1から3分の1の吸収があって、 歯の動揺が認められても、歯周治療と併診することで、矯正治療は可能になります。 しかし、歯槽骨の吸収も垂直吸収、水平吸収などで病態が変わりますから、 治療ができないケースもあります。 前歯が飛び出しています(図8、9)。 患者さんは、健全な歯をどうしても削りたくないと希望したので、 矯正用のワイヤーを装着して治療しました。(図10、11) 通常の矯正治療よりも歯槽骨が吸収しているため、短期間で歯は正しい位置に修正されます。 (図12、13) 矯正治療後は、歯が再び移動しないように、前歯の裏側からワイヤーで固定をしています。 取り外し可能な入れ歯に類似した可徹式床矯正装置を使用する方法もあります。 [ トップへ ] [ 前のページへ ] [ 次のページへ ] |